研究成果・技術情報

「構造工学論文賞Vol.66A論文賞」受賞

 受賞名: 「構造工学論文賞Vol.66A論文賞」受賞
論文題目: PE被覆ケーブルの内部環境の把握に関する研究
 受賞者: 坂本 佳也(土木研究所 構造物メンテナンス研究センター 研究員)
玉越 隆史(国土交通省国土技術政策総合研究所((現)京都大学経営管理大学院))
上仙 靖(土木研究所 構造物メンテナンス研究センター 上席研究員)
山本 健太郎(土木研究所 構造物メンテナンス研究センター 交流研究員((現)株式会社建設技術研究所))
峰 穂高(土木研究所 構造物メンテナンス研究センター 交流研究員)

 

賞の概要:

 本章は、構造工学論文集に掲載され、かつ構造工学シンポジウムにおいて講演を行った論文のうち、構造工学における学術、技術の進歩発展に寄与し、独創性と将来性に富むものと認められるものに土木学会構造工学委員会より授与される。

研究成果の概要:

 本研究は、道路橋に一般に使用されているポリエチレン被覆ケーブルを対象として、本来閉鎖空間であるはずのケーブル内部が供用後に一貫して密閉性が保持され、 雨水の浸入等によって内部の腐食環境に変化が生じていないことを、ケーブル内部の温湿度環境から推定する手法が構築できるかどうかを主眼として、 これまでほとんど把握されていない実際のポリエチレン被覆ケーブル内部の温湿度の変化を継続的に追跡するとともに、その変化の特徴を明らかにすることを試みたものである。

 実橋から撤去したケーブル及び供用中のケーブルを対象とした検討結果から、被覆の一部に小径の削孔を施して行う内部空隙の温湿度計測とケーブル素線表面の直接目視確認を行うことで、 ポリエチレン被覆ケーブル内部がケーブルの耐久性上問題となるような腐食環境となっている可能性が高いかどうかについて推定できる可能性があることを確認した。

賞状