研究成果・技術情報

「第24回橋梁等の耐震設計シンポジウム優秀講演賞」受賞

受賞名: 「第24回橋梁等の耐震設計シンポジウム優秀講演賞」
論文題目: 振動特性の異なる橋台に対する簡易な地震時応答評価手法の適用性に関する検討
受賞者: 藤岡 健祐(橋梁構造研究グループ 交流研究員)

受賞日:令和3年7月20日

賞の概要:

 本賞は、令和3年7月20日に開催された「第24回橋梁等の耐震設計シンポジウム」(土木学会 地震工学委員会 性能に基づく橋梁の耐震構造計画・設計法に関する研究小委員会)において、特に優れた講演を行った若手研究者・技術者に対して授与される。

研究成果の概要:

 本研究では、橋台の地震時挙動を適切に考慮した実務的なレベル2地震動に対する設計法の確立に向けた基礎データの取得を目的として、橋台の振動特性が異なる複数のケースに対して、簡易な地震時応答評価手法の適用性を検討した。既往の遠心模型実験および動的FEM解析の結果に対して、橋台および背面土の抵抗特性を正負非対称の骨格曲線により考慮した等価一自由度モデルを用いた解析結果との比較検証を行った。ここでは、簡易的手法である等価一自由度モデルにおいて、不規則な地震動波形に対する応答加速度および残留変位の再現性に着目し、応答評価の妥当性について検証した。

 検証結果より、橋台の実挙動は背面土の影響が支配的であると考えられるが、等価一自由度モデルでは構造系(上部構造、橋台躯体、基礎)の振動特性が応答に与える影響が比較的大きく、その感度の高さにより再現性が低下することが確認された。

「第24回橋梁等の耐震設計シンポジウム優秀講演賞」表彰状