研究成果・技術情報

「土木学会第57回環境工学研究フォーラム論文賞」受賞

受賞名: 「土木学会第57回環境工学研究フォーラム論文賞」受賞
論文題目: ゼブラフィッシュの胚・仔魚期の生物応答と網羅的遺伝子発現解析による下水処理水の短期毒性評価
受賞者: 北村 友一(水環境研究グループ水質チーム 主任研究員)
阿部 翔太(株式会社エンテックス)
服部 啓太(水環境研究グループ水質チーム 研究員)
山下 洋正(水環境研究グループ水質チーム 上席研究員)

受賞日:令和3年11月16日

贈賞組織名:公益社団法人 土木学会 環境工学委員会

賞の概要:論文賞

 同賞は、「環境工学研究フォーラム」における「審査付き論文セッション」で発表された論文の中で最も優れた論文(複数可)に対して授与される。

研究成果の概要:

 本研究は、萌芽研究「仔魚の遺伝子発現解析による下水処理水の慢性影響評価法の開発(H29-R1)」に基づく成果です。本研究では、下水処理水の魚類への急性と慢性影響を同時に検出する方法として、従来の生物応答試験(WET)に網羅的遺伝子発現解析を組み合わせました。その結果、1回の曝露実験で急性影響と遺伝子レベルでの慢性影響を同時検出できる可能性を見出しました。さらに、河川水との比較による影響評価法の提案、水質の三次元蛍光分析が遺伝子発現影響の指標となる可能性を示しました。本賞の受賞は、本発表が下水処理水の魚類影響評価の課題解決に向けた新たな可能性を提示する秀でた内容であったことから、高い評価が得られたものと考えられます。

「土木学会第57回環境工学研究フォーラム論文賞」受賞