「応用生態工学会第27回さいたま大会 優秀ポスター発表賞」受賞
受 賞 名: | 「応用生態工学会第27回さいたま大会 優秀ポスター発表賞」受賞 |
論文題目 : | 河川には何本の樹木があるのか?:広葉樹林および竹林に適した航空レーザ計測データの処理手法 |
受 賞 者: |
溝口裕太 (流域水環境研究グループ 自然共生研究センター 専門研究員) 手塚透吾 (アジア航測 中部国土保全コンサルタント技術部国土技術二課 技師) 周 月 霞 (名古屋大学 大学院工学研究科土木工学専攻 助教) 戸田祐嗣 (名古屋大学 大学院工学研究科土木工学専攻 教授) 田中孝幸 (流域水環境研究グループ 流域生態チーム 専門研究員) |
受賞日:令和6年6年9月20日(金)
贈賞組織名:応用生態工学会
賞の対象:
本賞は、応用生態工学会第 27回大会において、一般の研究発表のうち、ポスターが優秀と認められた者に授与されるものである。
研究成果の概要:
河道内の樹林は、洪水時の流下能力を左右するため、その繁茂状況を把握することは重要です。森林分野では、航空レーザ計測と、 そのデータの処理手法である樹頂点抽出技術によって推定された任意領域の樹木の位置、樹高などが森林資源管理の基礎情報として活用されています。
そこで、本研究では、森林資源管理での実装例が多く、針葉樹人工林での比較的高い精度が確認されている樹頂点抽出技術の一つである局所最大値 フィルタリングを、河道内の樹林として大きな割合を占める広葉樹林や竹林に適した処理手法に改良することを目的としました。
針葉樹に比べて、広葉樹は樹冠の最高点である樹頂点が不明瞭な樹形であることや、タケは立木密度が非常に大きいなど、針葉樹と広葉樹・タケの相違点を (1)樹形、(2)立木密度、(3)樹冠サイズの観点に基づき分析を行いました。(1)には、樹冠内の標高差の小さな樹頂点付近を際立たせるラスタデータの開発、 (2)には、一般的に多用されるよりも小さな空間解像度0.1m/pixelのラスタデータの使用、(3)には、現地データに基づく適切な探索円の設定とすることで、 樹頂点の抽出精度であるF-scoreが広葉樹林では0.60~0.62、竹林では0.60~0.69を達成することができました。
- 賞状 -