「第36回 環境システム計測制御学会 研究発表会 奨励賞」受賞
受 賞 名: | 「第36回 環境システム計測制御学会 研究発表会 奨励賞」受賞 |
受 賞 者: |
山下洋正 (流域水環境研究グループ水質チーム 上席研究員、現 国土交通省国土技術政策総合研究所上下水道研究部 下水道エネルギー・機能復旧研究官) 諏訪 守 (流域水環境研究グループ水質チーム 総括主任研究員) 松橋 学 (国土技術政策総合研究所上下水道研究部下水処理研究室 研究官) 重村浩之 (国土技術政策総合研究所上下水道研究部下水処理研究室 室長) |
受賞日:令和6年10月22日(火)
贈賞組織名: 環境システム計測制御学会
論文題目:特定酵素基質培地を用いた下水試料の大腸菌測定法の性能確認方法に関する考察
賞の概要:同賞は、第36回 環境システム計測制御学会研究発表会において、優れた研究内容の研究発表を行った者に授与されるものである。
対象研究成果の概要:
本研究は、主要研究「安全な再生水利用のための病原微生物のモニタリング・対策手法に関する研究(R4~)」に基づく成果です。下水道法の放流水の水質基準および水質汚濁防止法の排水基準において、衛生指標の水質項目が 大腸菌群数から大腸菌数に変更されるため大腸菌測定の公定法を定める必要があり、特定酵素基質培地を用いた混釈平板法について、必要な性能確認に関する検討の一部を、本研究にて実施したものです。
大腸菌測定の公定法の提案には、測定精度を確認するための指標(判定項目)と目標(許容)値を定める必要がありました。本研究では、回収率や繰返精度などを判定項目とし、培地、測定法、希釈水の種類が許容値に及ぼす影響を評価し、公定法としての測定精度が確保できる分析条件・手法を明確化したことです。
これらの公定法の提案、技術的事項の行政への支援により、国土交通省の下水道法施行令・下水の水質の検定方法に関する省令の改正、環境省の水質汚濁防止法施行令・排水基準を定める省令の改正、測定法のJIS規格化(JISK0102第5部)等の改正等に貢献することができました。
これにより、放流水質等の衛生学的安全性をより一層高められ、公共用水域の水質向上に寄与できるものと考えられます。
- 賞状 -