「第30回舗装工学講演会優秀講演者賞」受賞
受 賞 名: | 「第30回舗装工学講演会優秀講演者賞」受賞 |
受 賞 者: |
七尾舞 (道路技術研究グループ 舗装チーム 交流研究員) |
受賞日:令和7年8月29日(金)
贈賞組織名:公益社団法人 土木学会
論文題目:供用・解体段階のCO2吸収量を考慮した舗装の環境・経済性評価
賞の概要:
舗装工学講演会優秀講演者賞は、舗装工学講演会で発表された論文の中から、開催年度の4月1日時点で35歳未満の発表者に対して、特に優れた発表を行ったものを選定して贈られるものである。
研究成果の概要:
カーボンニュートラル社会の実現には、CO2削減効果を適切に評価し、環境負荷の少ない材料や構造を選択・普及させることが重要である。筆者らは、ライフサイクルCO2(LCCO2)を考慮した舗装構造設計手法の構築を目指し、多様な舗装材料を公平に評価できる算定手法を検討している。本検討ではアスファルト舗装とコンクリート舗装の両方に適用可能な算定範囲を設定し、コンクリートの炭酸化による供用・解体段階のCO2吸収を考慮したLCCO2を算定した。その結果、CO2吸収量の考慮は、一定のCO2削減効果が認められ、舗装のLCCO2で評価すべき項目であることを定量的に明らかにした。また、比較する基準を設定し、対象舗装のLCCO2およびLCC低減効果に基づいてエリア分けを行うことで、道路管理者が舗装の選定を視覚的に行いやすくなる可能性を示した。
今後は、カーボンニュートラルの実現に資する材料や技術の導入を促進するため、CO2吸収材料等をはじめとする多様な材料にも対応可能な、汎用性の高い算定方法の検討を進める予定である。
- 賞状 -