「AI・データサイエンス作品賞」受賞
| 受 賞 名: | 「AI・データサイエンス作品賞」受賞 |
| 受 賞 者: |
小林 巧 (構造物メンテナンス研究センター 研究員 ) 大住道生 (構造物メンテナンス研究センター 上席研究員 ) 羽鳥剛史 (愛媛大学 教授) 森伸一郎 (MORI研究所(元・愛媛大学 特定教授)) 中畑和之 (愛媛大学 教授 ) |
受賞日:令和7年12月15日(火)
贈賞組織名:公益社団法人 土木学会構造工学委員会 AI・データサイエンス論文集編集小委員会
論文題目:位相構造と最適化による経験的判断のモデル化
学術・実践への貢献が期待される優れたJ-STAGE Data登載作品に授与されるものである。
土木工学は経験工学を基盤とし、個別事例の集積から帰納的に抽出した経験則により現場判断の妥当性を担保してきた。しかし、帰納的な経験的判断には限界があり、新技術導入時や大規模災害時等の類似事例やデータが少ない状況には適用できない。加えて、経験には暗黙知が内包されており、完全な形式知化が困難である。これらは現場判断のデジタル化を阻む要因となる。
本研究ではこの課題を発展的に解消するために、「暗黙知を形式知化」するのではなく、「暗黙知を含む判断自体を形式化」したうえでデジタル化する方針を取った。
そのため、経験的判断の数理モデルを構築すること研究目的とし、併せて、構築した数理モデルを用いたアルゴリズムを実装し、災害対応等の実務へフィードバックするための検討も実施した。前者は人間技術者の知性の理解のためのモデル化であり、後者は実用化のためのモデル化である。両者を同一の数理モデルで記述することで理論に数理的厳格さと実用性を付与した。
数理モデルには位相空間論を導入し、吉川の一般設計学を援用して実体-機能-要求の三つの位相空間として定式化した。それにより、実体は何かしらの要求を満たすが、その逆は常には成立せず、全ての要求を満たすような機能や実体が存在し得ないことを数理的に示した。また、数理モデル上の写像を多目的最適化等によりデジタル的な処理に置き換えることにより、数理モデルとして形式的に記述された経験的判断がデジタル領域でも再現できることを示した。 https://doi.org/10.11532/jsceiii.6.3_866


















