研究成果・技術情報

「応用生態工学会第29回大会 優秀ポスター発表賞」受賞

受賞名:「応用生態工学会第29回大会 優秀ポスター発表賞」受賞

受賞者
大嶋悠也 (流域水環境研究グループ流域生態チーム 交流研究員)
田中孝幸 (流域水環境研究グループ流域生態チーム 前上席研究員)
受賞日
2026年9月26日
論文題目
機械学習による河川景観判読モデルの精度向上に向けた取り組み
―データクレンジングが学習および精度評価に及ぼす影響―
贈賞組織名
一般社団法人応用生態工学会
賞の対象
本賞は、応用生態工学会第 29回大会において、若手研究者(学部学生、大学院生、ポスドク等の若手会員)及び現場技術者または行政担当者による研究発表のうち、優秀と認められた者に授与されるものである。
研究成果の概要

河道内植生を効率的に把握するため、航空写真をAIで判読する手法の活用が期待されています。その際、河川環境基図を教師データとして用いますが、 航空写真と基図との間には、撮影・作成時期の違い等による非整合があり、AIの学習や精度評価に影響する可能性があります。

本研究では、4河川10地区を対象として、5m×5m格子単位で航空写真と基図の対応関係を目視確認し、非整合箇所を抽出するとともに、データクレンジング(DCL)がAIの教師データおよび精度評価に及ぼす影響を検証しました。

その結果、非整合率は31.4~60.1%であり、航空写真と基図の作成時期が近い領域では低い傾向がみられたものの、30%以上の非整合が確認されました。 主な要因として、出水や河川工事による地形改変、基図とAI判読における表現スケールの違いなどが挙げられました。 DCL後のデータを用いた検証では、教師データの品質向上により、多くの地点でAI判読の正解率が向上し、特に草地や樹林においてその効果が顕著でした。 また、開放水面や竹林については、精度評価の適正化により、DCL前の教師データを用いた場合でも高い正解率を有することが示されました。

これらの結果から、DCLによる教師データの品質向上が、AIの判読精度向上に寄与することが示されました。 また、非整合箇所を精度評価から除外することで、AIの判読精度をより適切に評価できることが示唆されました。

「応用生態工学会第29回大会 優秀ポスター発表賞」受賞
大嶋交流研究員
「応用生態工学会第29回大会 優秀ポスター発表賞」受賞
機械学習による河川景観判読モデルの精度向上に向けた取り組み
―データクレンジングが学習および精度評価に及ぼす影響―