国立研究開発法人 土木研究所

トピックス一覧

先端技術チーム房前主任研究員が災害対応のDX(デジタルを用いた働き方の改革)について講演しました。

 

 激甚な災害が頻発する中、デジタル技術を用いて災害対応を変革する災害対応のDXが九州で本格的に取り組まれています。 一般社団法人全国測量設計業協会連合会九州地区協議会と公益社団法人鹿児島県測量設計業協会が鹿児島県で開催した 「災害応急対策講習会」には対面で約一千人の会員(熊本県・宮崎県会員を含む。)、大学・自治体関係者等が参加し、ホールの2階まで埋まるほどでした。建設業界のDXへの熱意を感じました。 あいさつに登壇した塩田康一知事からは「(災害対応のDXが)実り多いものになることを祈念する。」と言葉を寄せていただきました。

写真-1 塩田康一知事挨拶
写真-2 講演風景

房前主任研究員からは「デジタル技術による災害対応の変革について」と題し、令和5年に鹿児島県で実際に行われた、 デジタル技術を用いた災害対応の改革について述べるとともに、能登半島地震で社会実装された迅速・安価で働く人の 安全確保・負担軽減が実証された、ドローン・AI・クラウドを用いた災害現場の三次元計測・共有技術が紹介されました。

写真-3 ドローン・AI・クラウドを用い共有した災害現場の三次元モデル

〇能登半島の被災現場3Dモデル(九州地方整備局DX推進室HP) 河川(天然ダム) 道路 海岸(隆起)

また「DXのための新たな技術の導入」として、eVTOL(ヘリと飛行機の両方の特性を持った新型ドローン)による3次元計測、みちびきを用いた災害現場測量、 AIを用いた自動3Dモデル等の作成、VRと点群が融合した新たな計測技術などを紹介しました。 今後も建設分野のDX(デジタルを用いた働き方の改革)を様々な組織と連携し推進できればと考えます。

【参考】 〇令和6年 能登半島地震 被災状況 三次元データ公開ポータルサイト【河川・砂防版】* 〇令和6年 能登半島地震 被災状況 三次元データ公開ポータルサイト【道路版】* *作成 九州地方整備局インフラDX推進室Blue Hawks