研究成果・技術情報


知的財産権: 特許 第5044852号pdfファイル
NETIS登録番号: TH-110007-A (NETISページへ)
技術資料: リーフレット1pdfファイル(堤体内水位観測システム)
                   リーフレット2pdfファイル(打込み式水位観測装置)
             パンフレットpdfファイル

技術の概要
 地下水位を観測する場合、従来はボーリングにより観測井を削孔していましたが、本技術は簡易な打撃装置を用いて、打込むだけで設置が可能な地下水位観測装置です。観測装置の設置に要する時間が短縮され、簡易な仮設で設置が可能なためコストも縮減されます。また、観測深度まで貫入させてから有孔部を露出させる構造となっているため、設置時の目詰まりリスクを軽減すると共に、設置作業が容易なことから、作業時の安全性が向上します。さらに、従来よりも内径が細く親水性フィルターを装着した専用の水位観測管としているため、水位変動に対する応答性の向上や目詰まりの防止が図られています。


適用の効果
1) 工期短縮
  • 従来のボーリング削孔による方式に比べて、約68%の工期短縮が可能です。

  • 2) コスト縮減
  • 従来のボーリング削孔による方式に比べて、約27%のコスト縮減が可能です。

  • 3) 作業性向上
  • ボーリング削孔が不要であり、スライムや泥水処理も不要なため作業性が向上します。

  • 4) 品質向上
  • 水位変動に対する応答性が良くデータの精度が向上します。
  • 目詰りが生じにくく、長期的な信頼性が向上します。


  • 適用条件
  • N値が10以下 (ただし先行貫入を行い、N値20で実施した実績有り) の、礫が混入していない砂質土地盤及び粘性土地盤で設置深度10m程度以内。
  • クリックで画像を拡大
    < 打込み式水位観測装置 >   
    クリックで画像を拡大
    < 打込み式水位観測装置の設置手順 >   
    クリックで画像を拡大
    < 設置状況 >   


    適用上の留意点
  • 地盤の土質構成やN値等により、適用性を検討する。
  • 土壌汚染監視等に適用する際は、地下水の水質によっては適用が困難な場合あり。
  • 先端部分の打込み時は専用ロッドが必要。
  • 斜面での設置では、仮設足場が必要。


  • 適用実績
    年度 導入現場
    平成20年度 国交省 能代河川国道事務所 3箇所,米代川堤防
    西日本高速道路エンジニアリング四国 2箇所,四国
    等、合計 16現場で65箇所以上(H28.3現在)


    共同開発者
  • 一般財団法人 国土技術研究センター
  • 応用地質株式会社


  • 問合せ先
      国立研究開発法人 土木研究所
      地質・地盤研究グループ 土質・振動チーム
    :TEL 029-879-6771
      応用地質株式会社 東京支社 :TEL 048-652-0651