CECAR8でICHARMテクニカルセッション
「水と災害―気候変動下での強靭な社会づくり―」を開催しました

 アジア土木技術会議(CECAR)は、構造、地盤、環境、水資源、交通、災害といったアジア太平洋地域の土木工学に関するすべての分野を対象として1998年より3年ごとに開催されています。CECARは日本の土木学会を含め13の団体からなるアジア土木学協会連合協議会(ACECC)によって開催されます。2001年4月にCECAR2が東京で開催されて以来、2019年4月16~19日、前回と同じ会場である池袋のホテル・メトロポリタンでCECAR8が開催されました。

 CECAR8開催期間中の4月17日、ICHARMではテクニカルセッション(TS2-6)「水と災害―気候変動下での強靭な社会づくり―」を開催しました。セッションの進行は澤野グループ長が務め、土木研究所・渡辺理事が開催挨拶を行いました。セッションでは国土交通省の松木室長、台湾成功大学のChjeng-lun Shieh教授、インドネシア水資源研究センターのIrfan Sudono氏がそれぞれ発表を行い、フィリピン公共事業道路省次官補のMaximo L. Carvajal氏の代理としてICHARM宮本研究員がフィリピンでの活動進捗報告を行いました。

 発表後のパネルディスカッションでは小池センター長が司会を務め、災害規模の変化や高齢化・過疎化といった社会の変化に対してどのような行動が必要かについて議論が行われました。そこでは、地方行政が主体となった強靭な社会づくりには、自然科学と社会科学の学際的な協力、社会への分野横断的な取り組み、信頼できるデータに基づく意思決定プロセスの保証が重要であることが強調されました。セッションには約50名が参加され、昨今、日本でも数多くの洪水被害が発生していることから、こうした水災害を対象としたセッションを開催したことは良い機会となりました。

【添付資料】セッション・プログラム


パネルディスカッション
パネルディスカッション

セッションの発表者ら
セッションの発表者ら