世界の水災害の軽減を目的に、国連機関ユネスコと日本政府の合意に基づき、2006年3月、100年の歴史を有する我が国の中核機関である土木研究所に、ICHARMが設立されました。
気候の変化に伴い、大洪水や長期渇水などの激甚水災害が世界各地で頻発しています。その対応には、あらゆる関係当事者が力を合わせ、レジリエントで持続可能な社会へ変革する努力が必要です。その推進のためには、科学技術は分野を超えた連携によって、知の統合を進めなければなりません。また最先端技術から一人ひとりの行動をつなぐ触媒的存在となる人材の育成が必要です。
ICHARMは、気象学、水文学、土砂水理学、河川工学、地理学、リモートセンシング、危機管理学の最先端の科学の知を開発しつつ、農学、経済学、社会学など様々な学術と連携して知の統合を図る努力を積み重ねています。同時に各国、各地域、国際機関などとの協力を強化して人材の育成に努力しています。
ICHARMはその活動を深化するとともに広く展開し、科学技術と能力開発による水災害の軽減を通じて、well-beingの実装、進化に貢献していきます。
水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)センター長
小池 俊雄
東京大学名誉教授、日本学術会議会員、日本工学会フェロー、水文・水資源学会国際賞、土木学会国際貢献賞 など
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