水害対応ヒヤリ・ハット事例集(地方自治体編
及び別冊:新型コロナウィルス感染症への対応編)の作成・公開

 国立研究開発法人 土木研究所 水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM :アイチャーム)では、昨今の全国的な水害の頻発を鑑み、地方自治体の防災担当部署の災害対応力の向上を目指して、「水害対応ヒヤリ・ハット事例集」を作成し、本ページでの公開を開始しました。

 本事例集は、「地方自治体編」と、別冊である「新型コロナウィルス感染症への対応編」という2編により構成されます。事例集のPDFファイルは、下記からダウンロードできます。

 
・地方自治体編:A4サイズ版(注:両面印刷すると、見開きで一つの事例が掲載された冊子となります)
・地方自治体編:見開きページA3サイズ版
   ・別冊:新型コロナウィルス感染症への対応編:A4サイズ版

 近年、地方自治体では災害発生後に、災害対応についての検証作業を行って、検証資料(災害対応検証報告書など)を作成し、ホームページ等で公開している例があります。その中には、うまくいかなかった対応事例についての傾聴すべき反省や改善案が数多く含まれており、他の地方自治体にとっても災害対応の参考となる事例が少なくありません。また、多くの地方自治体で同じような事例が報告されており、事前に他の被災地方自治体がこの事例を知っていれば、と悔やまれることも少なくありませんでした。

 「地方自治体編」では、水害対応において、職員が「困る・焦る・戸惑う・迷う・悩む」などの状況に陥る事例を「水害対応ヒヤリ・ハット事例」として新たに定義し、地方自治体が公表している過去の水害対応の検証資料(災害対応検証報告書など)からこれらの事例を抽出し、典型的な事例を見開きページで紹介しました。また、紹介した事例に対して、地方自治体が水害対応の検証資料で挙げている「教訓」も取りまとめ、事例とともに紹介しています。

 別冊の「新型コロナウィルス感染症への対応編」では、新型コロナウィルスへの感染が懸念される中での水害発生を想定し、起こりうる事例と望ましい対策を各ページで紹介しました。作成にあたっては、内閣府防災担当や厚生労働省のガイドライン等、小山真紀准教授(岐阜大学)・神原咲子教授(高知県立大学)らによる「COVID-19(新型コロナウィルス感染症)流行下における水害発生時の防災・災害対策を考えるためのガイド」等を参考にしました。しかしながら、このような状況下での災害対応は未曽有の対応であるため、記載した対策が万全であるという保証はありません。これらの対策案を参考に、それぞれの地方自治体や地域にとって、取り組むべき対策を検討してもらえたらと考えます。

 本事例集は、今後の水害に対してどのような対応・対策をすべきかを、一人あるいはグループでの研修の機会等に考えて頂けるよう、冊子形式の教材として作成しました。この教材が、防災に関わる地方自治体の職員が、災害を決して遠い存在ではなく、「わがこと」として正面から向き合い、自らの災害対応力を磨き、ひいては地方自治体全体の地域防災力の底上げをはかるきっかけとなることを願います。

 なお、本事例集の掲載事項は発刊時点までの災害での知見に基づいており、随時、更新することを予定しています。

 本事例集に関するお問合せ等は、下記の連絡先までお願いいたします。

水害対応ヒヤリ・ハット事例集に関するお問い合わせ先:
土木研究所ICHARM TEL 029-879-6809(代表)
E-mail icharm(a)pwri.go.jp