防災分野のデジタル化に向けた山形県鶴岡市との連携協定締結

 国立研究開発法人土木研究所水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM:アイチャーム)は、近年、激甚化・頻発化する災害時に関する情報の一元化を図り、地方自治体の防災担当者や住民間の災害リスクコミュニケーション・防災・減災活動を支援する「ICHARM災害情報共有システム(IDRIS:イドリス)」を開発・改良してきました。

 山形県鶴岡市は、2020年度「SDGs未来都市」に選定され、持続可能なまちづくりに向けた産官学等による「デジタル化による構造改革事業(スマートシティ推進及びデジタルガバメント構築)」を進めています。その中でも、中山間地を中心に激甚化・頻発化する水災害の実情を受け、平時の防災意識の向上および有事の的確な状況把握・避難行動促進を実現するための防災・減災システムの構築は最重要課題の一つとして挙げられおり、鶴岡市は、防災分野のデジタル化に関する最新の研究成果や技術的ツールを探していました。

 IDRISが鶴岡市の研究・技術ニーズに合致したため、鶴岡市の進めるスマートシティ推進及びデジタルガバメント構築の防災・減災部分にICHARMが参加し、デジタル化による構造改革事業を支援することとしています。

 これらの背景のもと、山形県鶴岡市とICHARMは、令和3年8月10日に「災害情報共有システムに係る技術開発に関する連携・協力協定」を締結し、「IDRIS」の実装を行うこととしました。締結済の協定書はこちらです。

想定している主な研究内容

 様々な主体が公表している多岐にわたる災害に関する情報や現地の状況を1つのホームページで閲覧でき、平常時や緊急時の様々な災害情報を一目で把握できる「ICHARM災害情報共有システム(IDRIS)」を用いた「災害情報ポータルサイト」の開発・実装の支援を行います。

山形県鶴岡市とICHARMの連携・協力協定概要
山形県鶴岡市とICHARMの連携・協力協定概要
 

土木研究所プレスリリース
https://www.pwri.go.jp/jpn/about/pr/press-release/pdf/20210820.pdf