2024年7月1日から2日にかけて、第3回世界気象機関(WMO)アジア地区(RA Ⅱ)水文調整パネル会合が韓国コヤン市で開催され、それに合わせて7月3日には第1回韓国水文研究院(KIHS)ワークショップも開催されました。日本からは、国土交通省水管理・国土保全局、およびICHARMからは宮本守主任研究員と武川晋也研究員の2名が参加しました。
会合の初日には、各専門家チームの活動の進捗状況が共有されました。セッション「CPH Project 1 – Promote cooperation in hydrology and water resources among RA II Members and ensure coordination among the hydrology substructures in RA II」にて、ICHARMから宮本主任研究員が「Enhancement of Flood Resilience through Platforms on Water Resilience and Disasters」と「Expansion of Integrated Flood Management (IFM) HelpDesk to include Integrated Water Resource Management (IWRM)」の取り組みについてこれまでの成果に関する発表を行い、WMO事務局や参加者と今後の取りまとめについて議論が交わされました。会合の2日目には、RA IIの次期会期(2024-27)中の活動計画、および水文分野における実施体制について議論され、日本は水・食料・エネルギーの結びつきの下での災害回復力の強化に重点的に取り組む案が認められました。
第1回韓国水文研究院ワークショップでは、複数の国から水文調査の現状や今後の研究開発に関する発表がありました。ICHARMからは宮本主任研究員が「Hydrological Survey in Japan」のタイトルで発表を行い、参加者からは日本の水文観測システムの精度等に関して多数の質問が寄せられました。また、韓国水文研究院からは流量計算ソフトウェアツールが紹介され、参加者が実際に操作することで水文調査に関する理解を深めたり今後のソフトウェアツールの開発・活用について議論しました。
今回の一連の対面での会議は、WMO RA Ⅱのメンバーが国際的な連携と技術交流を強化する貴重な機会となりました。ICHARMはWMO RA Ⅱのような国際的枠組みを通して、水災害リスク軽減やレジリエンス強化のための地域間協力に引き続き取り組んでいく所存です。
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