2026年7月28日(火)に日本未来科学館において、「水の日」・「水の週間」第50回特別行事として「水の未来を考える国際シンポジウム」が開催されました。本シンポジウムは、日本の「水の日」・「水の週間」が第50回を迎え、また12月には国連水会議2026が開催されるという節目に、年々拡大する気候変動による水リスクの削減と同時に持続可能な社会づくりに向け、世界各国が取り組むべき治水・利水・環境を踏まえた包括的水管理のあり方を議論することを目的として開催されたものです。本シンポジウムは天皇陛下のご聴講を賜りました。
ハン・スンス水と災害に関するハイレベルパネル(HELP)議長による開会挨拶の後、金子恭之国土交通大臣、小池百合子東京都知事、および小池俊雄水の週間実行委員会会長(ICHARMセンター長)から主催者挨拶があり、上川陽子国連水会議2026総理特使/衆議院議員から祝辞がありました。小池実行委員会会長からは、「健全な水循環」「流域治水」、そしてこれらを包括する「流域総合水管理」に至る経緯、そして7月31日の「水の日のつどい」で発表する声明案「私たちが描く水の未来」の紹介がありました。
続く基調講演では、神田眞人アジア開発銀行総裁から、気候変動適応に関するアジア開発銀行の融資実績・予定や日本の支援による基金の設置、他開発銀行との連携について紹介がありました。また、ハニー・スウェイラム エジプト・アラブ共和国水資源・灌漑大臣からは、エジプトにおける水資源の状況およびAI技術等を活用した水に関するリスク管理技術の高度化の事例、また、日本とエジプトが共同議長を務める国連水会議2026 ID-Cへの意気込みが述べられました。続いて、アブドゥラ・バララ アラブ首長国連邦外務副大臣(エネルギー・持続可能性担当)から、国連水会議2026のホスト国として、持続可能で測定可能な具体的行動とパートナーシップの創出への期待が述べられました。虫明功臣東京大学名誉教授からは、「流域総合水管理」に関し、流域水マネジメントは国による国土管理の一環であり、地域性・多様性の尊重、セクター間連携の重要性、また走りながら考える柔軟な対応の必要性が指摘されました。
また、廣木謙三政策研究大学院大学名誉教授をモデレータ役とするハイレベルパネルが実施され、サロージ・クマール・ジャー世界銀行水部門グローバルディレクター、角南篤笹川平和財団理事長、ペマ・ギャムツォ国際総合山岳開発センター(ICIMOD)事務局長、野田由美子日本経済団体連合会副会長・環境委員長が参加しました。
全体を通じ、水は雇用・経済・平和を支える基盤であることが共有され、気候変動の影響による氷河の融解や水需要増大、水質を含む環境改善への対応として、包括的な流域水管理の必要性、そのための官民連携、女性参画、技術革新の推進とともに、データに基づく意思決定と国際協調の重要性が強調されました。本シンポジウムの成果が、国連水会議2026等を通じて国際社会に発信され、ポスト2030アジェンダにおける議論や行動を含めて、世界的な水問題解決に向け相乗効果が発揮されることが期待されます。
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(主催事務局提供) |